巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

新型コロナウィルスCOVID-19の死者が1万人を超えた! しかし感染症の歴史を見てみると・・・

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現代社会は数年に一度、新しい感染症が世界的に広がっている

 新型コロナウィルスCOVID-19が世界に広まっているが、近年の世界では数年に一度のペースで新しい感染症が流行っている。ちょっとおさらいしてみよう。

 

・2002~3年、SARS  死者774人

・2004年、鳥インフルエンザ 死者143人

・2009~10年、新型インフルエンザ 死者2185人以上

・2012年、MERS 死者858人

 

 そして現在流行っている新型コロナウィルスといった具合である。ちなみに今あげた死者数は国内ではなく全世界のもの。死者数は2千人以上のものから150人以下のものまでさまざまだ。ではそれ以前に世界的に大流行した感染症を見てみよう。

 

●21世紀の感染症はそれ以前と比べて・・・

 

天然痘、紀元前から定期的に流行 死者数 あまりに多くて不明 1980年WHOが根絶宣言。

・14 世紀、黒死病(ペスト) 死者 推定8500万人 ヨーロッパの3分の1~3分の2が亡くなったという。その後何度か世界的に大流行し多くの人が亡くなっている。

 

・1918年、スペインかぜ 死者4000万人以上

・1957年、アジアかぜ 死者200万人以上

・1968年、香港かぜ 死者100万人以上 

 

 さて皆さん、ここで何か気付かないだろうか?

 そう、20世紀もしくはそれ以前の感染症は100万人以上が死亡しているのに対して、21世紀の感染症は、最高死者数の09~10年の新型インフルエンザでも2185人以上と、破格に少ないのだ。

 

 

●新型コロナウィルスCOVID-19の死者は1万人を超えた。しかし・・・
 おそらく今回の新型コロナウィルスCOVID-19は、2020年3月21日の時点で1万1184人人が亡くなったというから、21世紀でもっとも死亡率が高い感染症であることは間違いない。

 しかし亡くなった人数を国別でみると

・イタリア 4825人。
・中国 3261人。
・イラン 1556人。

 と、この3か国だけで1万人近くにいるのだ。そして次に多いスペインは1326人だから合わせると1万968人と、世界のほとんどがこの4カ国で新型コロナで亡くなっていることがわかる。(※参考 NHKニュースウエブ新型コロナウイルスの死者 世界で1万人超える』)

 スペインについてはよく知らないのだがイタリアとイランは、新型コロナを押さえつけるために武漢と同じく徹底した封鎖と、過剰な検査を行ったため、限られた場所に患者が集中してしまい、病院から医師が感染、検査を受けに来た人に移すといったことが多発。結果医療崩壊となってしまったという。

 逆にいえば、そういうことをしなければ、それほど爆発的流行を起こすことはなく、死亡者が爆発的に増えることもなさそうだ。

 これはあくまで個人的見解だが、新型コロナは徐々に増えていくかも知れない。しかし21世紀の感染症がそうであったようにいつのまにか終息していくのではあるまいか?

 ともあれまず高齢者や持病のある方が感染すると危険ということで、特に注意してほしい。

 新型コロナウィルスCOVID-19は大変強力なウィルスであることは間違いないが、少なくとも、20世紀以前のようなことにはならないと思うし、またそうならないよう願っている。

 21世紀になって、医学や薬学、特にバイオテクノロジーの進歩はすさまじく、これまでの数百倍のスピードで、薬の開発が進んでいるのだ。

 でも考えてみればこの新型コロナウィルスCOVID-19が50年前に表れていたら、人類の半分くらいが亡くなるほどの猛威を奮ったのかも知れない。


巨椋修(おぐらおさむ)拝