巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

新型コロナウィルスは世界を変えるか?

●新型コロナが日本に与えつつあるプラスの影響

 新型コロナウィルスが世界で猛威をふるっている昨今、いろいろな面で世界に影響を与えそうだ。

 

 まずは日本。つい3ヵ月前まで「風邪を引いたくらいで会社を休むなんて甘えだ」とか、言っていたオジサンは見事なまでに日本から駆逐された。

 中には「インフルエンザでも会社に来い!」なんていうブラックな企業があったにもかかわらずだ。

 

 日本はなかなか在宅勤務などのテレワークがすすまなかったのだが、新型コロナが流行をきっかけに在宅勤務の人がかなり増えたようだ。もしかしたら、これを機に在宅勤務が当たり前になるかも知れない。

 

 2020年3月19日現在、日本政府は全世帯に現金給付を検討しているという。

www.asahi.com

 

 はたして日本政府が現金給付をやるかどうかはわからないが、日本政府というのはあまり弱者救済について実行したがらない傾向があるので、これもプラスかも知れない。

 

 

●世界で起こっているプラスのこと
 
新型コロナは世界的疫病・感染症なので、決していいことではないが、この感染症が終息する頃には世界の衛生観念が格段に上がっていることが考えられる。

 

 世界を旅したことがある人はわかると思うが、日本人というのは世界でもかなり衛生に神経質なのだ。下の図を見ていただきたい。

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https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20200213-00162972/ より

 このグラフは09年の新型インフルエンザにおける各国の死亡率である。日本は異様に低い。
「「国内感染は始まっている。死亡者数の最小化を最大の目標に」~新型ウイルス対策で元WHO幹部が提言」より)

 日本における新型インフルエンザの死亡率の低さは、日本人がいかに衛生や病気に神経質であるかを表している。

 おそらくこの新型コロナが終息する頃には、世界中の多くの人々が、日本人並みとはいかなくても、少なくともいまよりも衛生に気をつけるようになるだろう。

 

 これはどういうことかというと、不衛生により流行る病気が流行らなくなり、健康で長生きをする人が増えるということである。

 

 もう一つ。英国の首相が「ベーシックインカムを検討」と語ったことだ。

www3.nhk.or.jp ベーシックインカムとは、国民全員に一定のお金を給付することだが、ベーシックインカムはやがて・・・ おそらく15年~20年先になると、先進国の多くが取り入れる制度ではないかと、私はやぶ睨みに睨んでいる。

 

 ベーシックインカムは昨今話題の「AIに仕事が奪われる」というやつと関係していて、仕事を奪われた人は仕事がなくなるわけで、その仕事を奪われた人のために一定のお金を給付することが必要になってくる。

 

 その財源は当然、AIが働き稼いでくれるというわけ。なんといってもAIは24時間休憩も給料もなく働き、稼いでくれるし人間より高性能。

 しかし人というのは新しい物事に不安と懐疑を持つから、いまのうちから少しでも先進国で議論や実験をすすめるのは悪いことではあるまい。


●新型コロナで起こる悪いこととは?
 新型コロナで起きる悪いことはわざわざ言うこともない。この病気で苦しんだり亡くなったりする人が増えること。
 また世界的経済不況である。

 もしかしたらこの病気で亡くなる人よりも自殺で亡くなる人のほうがはるかに多いことが予想できる。
 戦争の死者が12万人、犯罪の犠牲者が50万人だが、自殺で亡くなる人ははるかに多く年間に世界だと80万人もいるのだ。

不況と自殺は相関関係があるので、本当に世界的不況が来ると、自殺者も世界中で跳ね上がるかも知れない。