巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

野菜のお話し

 え〜、なぜか「食文化研究家」という肩書きを持っている巨椋修(おぐらおさむ)です。
(ほんとうはいま連載しているものに、編集さんが勝手につけたのですけど(苦笑))

 野菜嫌いな人が増えているとのこと。でも、野菜食べないとあまりいいことはありません。ということで、今回は野菜のお話しです。





●『菜』とはオカズのこと
『酒の肴』のサカナ。このサカナは元々『酒菜』と書きました。

 こう書くと「昔の日本人は酒を飲むとき、魚よりも菜っ葉をツマミにしていたのか」と、思う人もいるかも知れません。

 ところがさにあらず。『菜』とは、オカズ、つまり副食物の総称だったのです。

 ですから、お酒を飲むときのツマミは『酒菜』となります。

 オカズの総称ですから、肉も魚も野菜も『菜』といいました。鳥取地方などでは、いまでもオカズのことを『お菜(おさい)』といいます。

 平安時代、オカズの主役は魚で『真菜(まな)』といいました。一方、野菜は地位が低く『粗菜(そな)』と呼ばれていました。ここらへんは現在の食卓でも、オカズの主役は肉か魚で野菜は脇役であるのと同じですね。


● 日本に生野菜を食べる習慣がなかった?
現在、野菜料理といえばサラダですが、実は江戸時代以前の日本には、ほとんど生野菜を食べる習慣がありませんでした。
 昔の日本人が食べていた生野菜といえばせいぜい大根や、薬味としてのネギやワサビくらい。
 なぜ生野菜を食べなかったのかというと、ひとつの説として、日本独特の肥料、人糞があったからではないかといわれています。
 人糞を肥料としていたため、昭和中期くらいまで、野菜を洗う洗剤が売られていたくらいです。
 人糞を肥やしとして使っていたため、日本人の寄生虫感染率は全国平均で63%もあったのです。


● 日本人は世界でもめずらしい藻を食べる民族なのだ!
 日本人は世界でもめずらしい藻を食べる民族といえば、多くの人は「え? 藻なんて食べないよ」というかも知れません。

 アオサ、アオノリ、コンブ、ワカメ、ヒジキ、モズク、アサクサノリテングサなどを海の野菜は、海藻と書くように、藻の種類に入ります。

 欧米で海藻を食べるのはスコットランドアイルランドくらいで、世界的にも海藻類を食べる民族はあまりいません。日本では、彩りがよく健康にもいいということで、好んで食べる海藻なんですけどねえ(笑)。

 海藻の健康効果としては、低カロリーで食物繊維がたっぷり入っていますし、海藻類はお腹の中に入るとふくれるので満腹感を感じやすくダイエット効果バツグン!

 ビタミン、ミネラル、不足しがちな鉄分やカルシウムが入っていますので栄養満天!

 美容効果もバツグンで、さらにがんや血栓骨粗しょう症予防、肝臓の働きを助けコレステロール低下効果まであるというからオドロキです。


● お金持ちほど野菜を食べているのだ!
 12年の新聞記事にこうあります。


低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しない―初調査で判明・厚労省
(2012/1/31、時事通信
世帯所得が年200万円に満たない人は、比較的高い収入のある人に比べて野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活に問題がある傾向があることが、厚生労働省が31日公表した国民健康・栄養調査で分かった。

それを図にするとこうなります。


年収と野菜摂取量

出所)厚生労働省「平成22年国民健康・栄養調査」


運動習慣がない人

出所)厚生労働省「平成22年国民健康・栄養調査」


 さらに年収と肥満となると・・・


肥満者の割合(世帯年間所得帯別)

出所)厚生労働省「平成22年国民健康・栄養調査」


う〜ん、女性は収入が少ない人ほど太っている傾向があるみたいですね。

いまや貧乏人は太る時代なのです。そしてお金持ちほど野菜をたくさん食べ、運動しているのです。

 野菜は体にいいとわかっていても、野菜は高いし料理はメンドくさいと思っているアナタ!
 
 美容と健康のためにも、ちょっとだけ一手間かけて野菜を摂りましょうね。




巨椋修(おぐらおさむ)拝





巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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