ふと思い出した。それはぼくが20歳前後の頃、家族ぐるみで付き合っていたご家族がいた。
ウチと違い裕福なご家庭で、お父様は京大の理系出身。そこに三姉妹がいた。
長女は父親似なのかぼくと同い年で、予備校にも通わず現役で国立理系大に受ける秀才。長女らしくほんわかした人。
次女は当時高校3年。スポーツの高校日本記録保持者。モデルにスカウトされるような人で実際、高校時代にある銀行のポスターにもなった。
三女は小柄で子猫のような美少女で高1。他校の男子がのぞきにくるほどの子であった。
まるで小説や漫画に出てきそうな三姉妹が本当にいて、ぼくは三姉妹と仲が良かったのだ。
この嘘のような話しには続きがある。
御父上はぼくが小学生のころ特殊学級(いまでいう特別支援学級)に入れられそうになるほどの劣等生であったことを知らなかったのであろう。
後に聞いたのだが、三姉妹の御父上はなぜかぼくのことを大いに気に入り、三姉妹の誰かをぼくと一緒にさせようと思っていたらしい。
さっきお風呂に入っていて、急にこのことを思い出し、ちょっと甘じょっぱい気持ちになってしまった。
嘘のような本当にあった昔の話しである。
ちなみにぼくはそんなことも知らず、やがて上京し漫画のような、そう嘘のような人生を送ってしまうのでした(苦笑)。