「遠足は家に帰るまでが遠足ですよ」とガッコの先生はいう。
巨椋は「映画祭は打ち上げが終わるまでが映画祭なのですよ」という。
いや、打ち上げこそ祭りの本番であるのかも知れない。
ともあれ『富山短編映画祭』が大盛況に終わり、我々は打ち上げ会場へ向かった。
場所は近くのイタリアレストランである。
なんかとてもオシャレなところで、我々の直前まで結婚式の打ち上げをやっていたみたいで、ウエディングドレスを着た女性が階段から降りてきたのと交代に、我々は打ち上げ会場に入ったのである。
打ち上げ会場も大盛況であった。
下の写真の我々のはしゃぎぶりを見てほしい。
左から富大映研会長のT橋S太郎氏、実行委員のA座氏、そしてオレである。
S太郎氏、A座氏には本当にお世話になった心よりお礼を申し上げます。
ありがとうございました!
乾杯の音頭は麿監督にお願いした。
そしてあらゆるところに気をくばっていただいた井上さんにもご挨拶いただいた。
これらの方々をはじめ、裏方で一生懸命働いてくださる人がたくさんいて『富山短編映画祭』は成功したのだ。
心より感謝します。
ありがとうございました!
打ち上げがはじまってから、オレはなるべく富大映研の人たちに声をかけるようにしていた。
その想いは、彼らに「映画の観客」でいるよりも「プレイヤー」になってほしかったからだ。
これはオレの個人的は想いなのだが、漫画でも小説でも映画でも格闘技でも、「観客」よりも「プレイヤー」になった経験がある人の方が よりおもしろがれる からだ。
しかし、何事でもそうだが、オレのような他人がすすめても「ヤル」という人は少ない。
しかし予想外のことが起きた。
「映画撮りたいです」
と、いう人が何人かいたのだ。
うれしかった。
「撮りたい」といって、そうそう撮れるものではないのがこの映画というものなのだが、挫折してもいい。例え一瞬であるにしてもそういってくれる人がいたというのは、とても素晴らしいことだ。
野球にしてもサッカーにしてもフィギュアスケートにしても、どんなことでも「観客」は「なぜそんなことが出来ないんだ」と思う。
しかしいざ自分がやってみると、おもしろいぐらいにできないのが普通なのである。
その苦労と知ると、その世界がよりおもしろくなってくるとオレは思っている。
打ち上げは一次会が終わり二次会になり、三次会に流れて我々東京組は、ホテルへと戻った。
するととんでもない事態が……!!
(続く)