巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

新・富山奇行5 そして祭りは終わった


『富山短編映画祭』当日、外は雨。

客足を気にしながら、司会のオレと笹岡由衣子は、第一回富山短編映画祭上映会昼の部のステージに上がったのである。

壇上から見る限り、お客の入りは8割くらいであったろうか?

実のところ『昼の部』を最初やる予定ではなかったのである。

しかし会場を借りているということで、昼と夜に上映をやろうということになった。

ゆえに昼の部は、宣伝不足であったはずだ。

ゆえにオレは客数が3割くらいであってもよしと思っていたのである。

しかし、8割ほど入っていた。ほぼ満席近くといっていいだろう。


オレはお客さまにご挨拶をし、簡単にこの映画祭をやることになった経緯などを語る。

この映画祭は、作品を観たお客さまが携帯電話から投票ができるシステムになっており、その得票数から優秀な作品に賞を選ぶということになっているのだ。

投票のやり方は、笹岡由衣子に説明してもらった。

あの、神経の図太い女の子の声が多少震えた感じになっていたのは、笹岡由衣子も多少は緊張していたのかも知れない。

舞台挨拶が終わり、上映が始まる。

実をいうとオレ自身出品作品を全部観たわけではない。

出品作品は、実行委員の麿監督や日本映画クリエイター協会副会長の世志男監督に任せていたため、中には観ていない作品もあるのだ。

上映会終了の後に、各出品監督を舞台に呼んでインタビューをしなければならないので、いま全作品を観ておこうと思ったのである。


作品は全部で7本。忌憚のない意見をいわせてもらうと、短編の自主映画ということで、各監督たちが10分〜20分の間にいろいろな主張を、いっぱい詰め込んだ作品が多かったように思う。

それでもメジャー映画にはないそれぞれの作家たちの思いが詰まった作品ばかりであった。

それだけに、はじめて自主映画を観るという富山の方々がどのような反応をするのかが、ちょっと心配であったのも事実である。


一回目の上映会は終わった。

ロビーでそれとなくお客さまの声を聞く。

そう悪いものではなかったらしい。

会場ではさらにうれしいことがあった。

出品作品に出演してくれている天正彩さんやほたるさんが東京から急遽かけつけてきてくださったのだ。

天正彩さんには、夜の部の司会を一緒にやってもらうようお願いする。

天正さんとは、ここ数年、FHN放送局はじめほかのイベントの司会で結構たくさん組んでやっているのだ。

もっとも、いつも息が合わないのだが、それでも信頼できるパートナーである。


で……、夜の部で一緒にやったのだが、お互いに息が合わず、言葉がかぶったりしたのだが、ま、だいたいそんなもんだ。(笑)




そして夜の部の上映会がはじまった!


入場者数は大入り満員である!


それどころか立ち見の方がたくさんいらっしゃる!


急遽椅子を増設し、一人でも多くの方が座って観られるようにしたほどである!



もっといえば、会場はじまっていらいの大入りであったそうな!!




まことにありがたいことである。


上映会が終わり、授賞式。

賞は「富山短編映画祭賞」と「富山大学映画研究会賞」のふたつがある。

今回はなんと賀川貴之監督の『UPSIDE-DOWN』が富山短編映画祭賞と、富山大学映画研究会賞をダブル受賞という結果であった。

賀川監督おめでとうございます。

このことは、短編映画の日本最大級の祭典である「Short Shorts Film Festival & Asia」公式サイトに富山短編映画祭のニュースが載っていたりする。
http://www.shortshorts.org/lounge/ja/news/detail/newsdetail.php?id=1323309214

ありがたいことである。


そして富山短編映画祭は終わった。

これから我々は“打ち上げ”というもうひとつのお祭りをしなければならない。

一同は打ち上げ会場に向かったのであった。







と……、そのときとんでもない事態が!!



(続く)