紀元前5世紀ごろ 釈迦は全能の神や霊界などを否定したとされる。(解釈にもよれば、そのことは語らずという解釈もある)
1883年 ニーチェ著『ツァラトゥストラはかく語りき』よれば
「神は死んだ
神は人間の妄想であり作品であった。
神は死んだ。人間の自我のために」
と書き残す。
19931年 数学者のクルト・ゲーデルが『不完全性定理の発表』
1987年 数学者のグレゴリー・チャイテインが『不完全性定理を証明』
そしていま、少なくとも、全知全能の絶対神は、いないことが証明されたという科学者も多い。
しかしまだまだ解せないことも多いのだ。
それは『命の不思議』さである。
ウイルスやバクテリアといった極小の生き物でも、生き残るために結構、賢いことをやっているのだ。
例えば80年代に発見され、猛威をふるったエイズウイルスは、当初、宿主である人間を殺していたが、いまではエイズに感染しても人を殺さなくなったという。
彼らはどうやってその情報を知ったのであろう?
まったく謎である。
宇宙は約137億年前にビックバンが起こってできたといわれるが、その前は何があったのか?
量子学では、無ではなく極極小さな何かがあったからビックバンが起きたと推測されているが、ではそれはなぜ出来たのかなんてことはわからない。
宇宙空間の96%はダークマター(暗黒物質)という未知の物質ばかりなのだ。科学はまだほとんど何も理解していない。
ゲーデルが発表した『不完全性定理』とは、「科学理論は不完全であり、決して完全にはなりえない」が証明されたということだ。
つまり、科学に完全はない。
すべては完全ではなく、絶対というものはない。
神も科学も、いま目の前にあるものも、すべては絶対に在るとは証明されないということでもある。
そこでもう一度問いたい。
本当に神は死んだ……のか?
と。
巨椋修(おぐらおさむ)拝