巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

ゴキブリはなぜ嫌われるのか?


わたしの友人が、どうも部屋にゴ●ブリが出るので、それが嫌で引越しをするらしい。

家の横に溝川があるのが原因らしいのだが、なぜ人はゴキブ●が嫌いなのだろう?

病原菌を運ぶからだろうか?

かつてペストの大流行の原因にもなったといわれるネズミも、人々の嫌われものである。

ネズミは確かに実害がすごくある。

しかしゴキブリは、確かに不衛生ではあるが、人々が大騒ぎをするほどの実害を、与えているわけではない。


彼らは、理不尽に人間に追われ、襲われ、毒殺されたり、スリッパで叩かれて殺されるなど暴力のよって文字通り虐殺され続けているのだ。


なぜだ?


エコだの自然愛護だのを提唱している偽善者どもだって、彼らにも命があるのだと、保護しようとする人は少ない。


ゴキブリとかネズミとの共生を訴える団体もない。


なぜか?


考えてもみてほしい。


ネズミの尾っぽに毛が生えているだけの、リスや、動きがどんくさいハムスターは、むしろ、人間たちに愛され、高額の金銭で売買されてすらいるのだ。


ゴキブリだって、似たようなカブトムシや、昆虫が高額で売買されているのである。


この違い、この差別感はなんだ?


思うに、人間の領分に生息しているかどうかが、この差になっていると思うのだよ。


人と離れた場所に住んでいる動物は、山や海の聖霊であり、穢れていない。

しかし、人間の住居に侵入して、人間の食料を食べている動物や虫は穢れている。


そんな意識があるのではないだろうか?



と、すれば



穢れているのは、人間そのものかも知れない。



かつて人は谷に住んでいた。

よって俗である。

人里離れて、山に住んでいた人は、仙人と呼ばれて聖者となった。


でも同じなんだよ。


人里離れていても、仙人じゃなくて山姥と呼ばれてしまうことだってある。 つまりはしょせんは主観なのである。


ちなみに、嫌われ者のゴキブリも、山野に住んでいる外国産のものなどは、ペットとして売買されていたりするのだ。



巨椋修(おぐらおさむ)