キリスト教史の勉強をしていて、ちょっと興味が引かれたのが中世に起こった【魔女狩り】ってヤツね。
魔女狩りはヨーロッパ史やキリスト教徒の汚点なんだけど、これは中世だけでなく20世紀に入っても行われていた。
アメリカのKKK団もそのひとつ。異教徒や異民族(黒人)を殺しまくったのも魔女狩りの一種なのね。
そして、魔女とされた人のほとんどは無実。
魔女狩り初期の頃は、比較的貧しい女性や社会的弱者がターゲットにされたらしい。
(魔女といっても、女性と限らないんだけど殺された人の8割以上が女性だった)
いわば、一般庶民のストレス解消として、社会的弱者を拷問して殺して楽しんでたんだな。
それが魔女狩り後期になってくると、ターゲットが金持ちになってくる。
理由は、殺す相手を魔女と断定できれば、その財産を教会が没収できるから。
金持ちだろうが貴族だろうが、当時の教会の権力には逆らえない。
なんといっても聖書にこう書いてある。
出エジプト記22章18「呪術を使う女はこれを生かしておいてはならない」
かくして教会が「ヤツは魔女だ。異教徒だ」と決めてくれれば、後は捕まえて拷問して死刑を見せ物にして、財産を没収できるというステキな商売まで成り立つのね。
「わたしは魔女を皆殺しにしたい!」
実際、ルターは魔女を殺してるしね。
「魔女なんて焼き殺しちゃえ!」
アメリカのKKK団も最初のターゲットは黒人ではなく、カトリック教徒だった。
プロテスタントからみれば、カトリックは異教徒ということになるからね。
魔女狩りを調べていると、人間の裏側が透けて見えるような気がするよ。