巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

地獄に住んでいたときの思い出


ここだけの話しですが、ぼくは昔、地獄に住んでたことがあるんですよ。

地獄っていっても、この世とあまり変わらないんです。

ちょっと違うなあってところは、警察官が虎柄のパンツをはいているくらいでしょうかね。





婦人警官なんて、ラムちゃんの格好ですから。




もうコスプレの世界ですから。




ただ、スタイルがいい婦人警官は少なくて、ほとんど高木ブーのカミナリ様みたいな人が多いから、見ていてそんなに楽しいもんじゃないですよ。


市長と、警察署長と、裁判長を兼ねてやってるのがエンマさんって人なんですけど、多忙らしくてね。相当ストレスが溜まってるらしいんですよ。

で、エンマさんがストレス解消にやっているのが、人の舌を引っこ抜くってことなんですけど、それだけ残酷なことをやっていても、市民からは好意的に見られてますね。




ほら、地獄って悪党が行くところでしょ、ほとんどの人が二枚舌なんですよ。





だから舌を抜かれた人は正直者になるわけで、でもやっぱり悪党ですから、正直に悪事を働くわけです。


あ、地獄において悪事を働くっていうのは、正業についているのと同じですから、賞賛されることなんです。


まあ、他人のものを盗んでも盗み返せばいいだけですし、殺しても地獄ではすぐに生き返りますから、どうってことないんですけどね。お互い様ってことで。



あと、地獄の人ってMの人が多いですね。




そう言う人は、わざと警官に捕まって針の山を歩いてみたり、火の海に飛び込んでみたりしてますね。

そういう人が多いせいか、警官って結構ストレスがたまるみたいなんですよ。

そういう警官とかは、民間のクラブでいじめられて喜んでるみたいですね。


まあどこの世界でも、行政がやるより民間の方がサービスがいいんですよ、こういったクラブも一緒。

民間の方が、虎柄が似合う女の子が多いしね。

だから結構流行ってるみたいですね。そういったクラブ。


おもしろいことに、針の山を歩くとか、火の海に入るとかって、一種の苦行なわけです。

お坊さんの修行と一緒だから、ときどき悟りを開いちゃう人がいるんですよ。

そんな人は、極楽に引越したりするんです。



それからあまり大きな声じゃあ言えないんですけど、極楽浄土から刺激を求めてツアー客が来たりもします。



刺激に慣れてないせいか、はしゃぎすぎたりマナーが良くない人が多くて、地獄ではあまり極楽浄土の人って、評判よくないんですよ。



まあ基本、地獄の人はいつも大声で笑っているんですけど、極楽では大声禁止で、微笑む程度なんですよ、だから極楽の人にとって、地獄は心の底から笑える楽しい場所なんですよね。



どこでも住めば都っていいますけど、地獄ってわりと自由ですし、刺激が多いんです。

ぼくは割と好きなところなんですが、最近は人が増えちゃってねえ、家賃や物価が高くなってきてるんですよ。

だから仕方なく、この世に戻ってきたんですけどね。

この世で、もう少しお金を貯めたら、また引越ししたいと思っているんです。

極楽にも住んだことがあるんですけど、その話しはまた後日しますね。