巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

デビルマン


人生において、どんな映画に影響されたか?


と、聞かれれば、わたしは「燃えよドラゴン」と「エマニエル夫人」と、答える。

事実であります。


わたしは中学1年から2年という多感な時代に、ブルース・リーとシルビア・クリステルに生涯に渡る影響を受けたのだ。


燃えよドラゴン」と「エマニエル夫人」


すなわち、エロスとバイオレンスである!!


これはわたしの終生のテーマである!


おかげかどうか知らぬが、わたしの半生は、エロスとバイオレンスにまみれたものであったことには違いはない。


それはさておき。


人生に影響をあたえた漫画となれば……


それは、「空手バカ一代」と「デビルマン」である!


空手バカ一代は、ブルース・リーとも重なるのであるが、おかげでわたしは、いまでも空手を主体にした格闘技をやっており、それは人生の一部である。


問題は「デビルマン」なのだ……


デビルマン」とは、永井豪さんが描いた漫画で、人間と悪魔が合体するとうものである。


読んだのは小学六年生のときであった。


物語は、愛と憎しみと怒りを描いており、うわべではない人間そのものの描写であった。


そんな重いものが、少年雑誌に連載されていたというのは、いまでは信じられない。


ショッキングなのは、クライマックスになると、主人公のガールフレンドの弟(小学生・名前はタレちゃん)は、近所の“善良”な人たちに襲われ、首を切られてしまうのである。


ガールフレンドのお母さんは、“善良”な人々に拷問され、血まみれ逆さ釣りで死亡。

お父さんも拷問で死亡。

ガールフレンド(ミキちゃん)は、善良な人々に首、胴体、手足がそれぞれ切り取られて死亡。


主人公、デビルマン(あきらくん)は、宿敵で親友の悪魔王サタンと戦い……


下半身が引きちぎられて死亡という漫画であった。


実はさっきお風呂に入ったのですが、その直前にふと本棚に目をやると、『正義とは何か?』とうムック本が目にはいったのです。


編集者が友人なんですけど、この本にデビルマンについて書かれているところがあるんですよ。


その出版社で良かったのは、このムック本とわたしの著作くらいでね。(笑)


わたしが、人間の『正義』なんていうものを疑うようになったのは、この漫画がキッカケだったと思います。


わたしもデビルマンのように、人間の本質に迫る物語を描きたいものです。



で、正義って何だ?


いやいや、『正義』とか『愛』とか『平和』とか『自由』とか『民主』とか『平等』とかいうやからは信用しない方ががいい。(苦笑)


わたしはデビルマンのように生きたいものです。

“善良”な人々に殺されてもね。