私には特に右寄りだの左寄りだのといった政治的思想はありません。
ただ歴史の事実として、日本人の多くの人が知らないことがあるので、ふと思い立ってここに記しておこうと思います。
おそらく、現在の多くの日本人は、大東亜戦争(大東亜戦争というという呼称は、敗戦後GHQによって使用禁止となり、代わりに太平洋戦争と呼ばれるようになりましたが、あの時の戦争は、太平洋で対峙したアメリカのみならず、オランダ・ソ連・中国などと戦い、特に中国大陸でも戦争をしていたので、大東亜戦争という呼称がふさわしいと思っています)が終わった後、東京裁判で処刑されたA級戦犯の人たちを、あまり良く思っていないのではないでしょうか?
いまや大部分の日本人は、大東亜戦争は大日本帝国の軍部が暴走して起こした悲劇と、戦後教育で洗脳されてしまっている感があると思います。
が、まあ、そのことはさておいてだ。第二次世界大戦時、ヨーロッパではナチス・ドイツが暴れ回り、ヒットラーが数百万人のユダヤ人を虐殺したということはご存知の通り。
そのユダヤ人を助けた日本人として、リトアニア領事館に勤務していた杉原千畝(すぎはらちうね)氏が、ヒトラーから逃げてきた6000人のユダヤ人にパスポートを出して、命を救ったことは日本人にも有名で、知っている人も多いでしょう。
※杉原千畝
しかし、杉原千畝氏以外にも、大量のユダヤ人難民を救った人たちがいたことを知る人は少ないと思います。
その人たちとは、戦後A級戦犯として処刑された東条英機、松岡洋右、板垣征四郎といった人たち。
昭和13年(1938年)2月、ナチス・ドイツの迫害から逃れた大量のユダヤ人難民がシベリア鉄道でソ連と満州国の国境地帯で立ち往生していたのです。
第二次大戦中、ユダヤ人を大量虐殺していたのはヒトラーだけではありません。ソ連の独裁者スターリンもまた、600万人ものユダヤ人を殺しまくっていたのです。
そんなソ連ですから、ユダヤ人難民を受け入れるはずもなく、そのままでは強制収容所に送られるのは目に見えていました。
そのとき人道主義の考えから、ユダヤ人保護の行動に出たのが、関東軍の参謀長だった東條英機中将であり、満州鉄道に特別列車を出して、満鉄総裁の松岡洋右という人でした。
松岡洋右は政治家として外務大臣をつとめた人ですが、やはり東京裁判ではA級戦犯とされています。
※松岡洋右
この東条英樹や松岡洋右をはじめとする軍人たちによって2〜3万人のユダヤ人難民の命は救われたのです。
当然、ナチス・ドイツは日本政府に強硬な抗議をしますが東条英樹は「人道上、当然のこと」と一蹴しています。
また日本政府はユダヤ人難民を満州国に受け入れる計画を立てたり、ユダヤ人差別をしないという閣議決定をしたりしています。
これは「ユダヤ人対策要綱」として、まとめられていますが、この政策を強く推したのが陸軍大臣で、やはりA級戦犯として処刑される板垣征四郎です。
戦後、GHQによる教育により、これらA級戦犯とされた人たちが行った、多くのユダヤ人難民を救ったという事実は、ほとんど語られていません。
なぜならば、戦後、軍部にいた人たち、特にA級戦犯は悪者でなければならず、アメリカは日本を悪い軍部から救った良い国という戦後教育がなされていたからです。
そんなことを、ふと思い出しましたので、ここに書き留めておこうと思います。
巨椋修(おぐらおさむ)拝
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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。
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