巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

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戦国武将と奴隷売買

戦国時代のドラマや小説を見ていると、ほとんど描かれていない史実がいくつかあります。

そのうちのひとつが



“人身売買” つまりは“奴隷売買”



人身売買は、戦国時代の日本に、ごく当たり前にあったことでした。



まず、武士が合戦をする。


すると当然、略奪行為が起こります。


略奪したものは“戦利品”となります。


その戦利品の中に、“人間”も含まれていました。


戦地において兵士の略奪を禁止したのは、織田信長くらいで、例えば、かの有名な武将、武田信玄なども、他国に侵略すると人を生け捕りにして、いまのお金にすると、4〜12万円くらいのお金で売り飛ばしていたといいます。



一部の戦国ファンでは【正義の武将】というイメージがある上杉謙信なんかも同じで、捕らえた人を、奴隷として日本海から海外に売り飛ばすため、自ら率先して奴隷売買を行ない、謙信が勝った戦場では奴隷市がたったといいます。


西国のキリシタン大名もしかり。


宣教師などを通して、ヨーロッパやアジアに日本の女性を売りまくり、火薬の原料を買ったといいます。


実際のところ。キリシタン大名たちの多くは信仰のためというより、貿易のためにキリシタンになったと思えるフシがあるのです。

信玄や謙信、キリシタン大名に限らず、日本の戦国時代では略奪の対象は物だけではなく敵の領民も含まれており、捕らえられた


人々は日本国内のみならずポルトガル商人たちを通して、明国や朝鮮、インド、ヨーロッパに中南米と世界中に売り飛ばされていったのでした。

海外への日本人奴隷売買は豊臣秀吉よってキリシタンへの規制として禁止させられ、徳川家康がより徹底したキリシタン禁令により、海外への日本人奴隷売買はなくなります。


日本におけるキリシタンの弾圧は、天草四郎率いる『島原の乱』で一応の決着がつきますが、この島原や天草、長崎といった地方は、戦国時代においても多くの人々がさらわれ、海外に奴隷として売られていたところだったりします。


また『島原の乱』の軍資金となったのは、天草四郎たちに力を貸した武将や商人たちが、せっせと日本人たちを人さらいして海外に売りつけたお金であったりします。


そして明治時代になると、こんどは「唐ゆきさん」と呼ばれる女性たちが、海外に売春婦としてさかんに売られていくことになります。


この「唐ゆきさん」として売られていった女性たちの多くが、戦国時代からキリシタンが多かった長崎や島原、天草といった地方出身者だったというのは、奇妙な因縁かも知れません。



一見、華々しい戦国時代ですが、戦国時代の兵士たちの食料や報酬は略奪品であり、自分たちが襲った村落から食料にしても人にしても、奪って売り払うなり自分のものにするのは、悪ではなくむしろ、当然の報酬だったのです。







巨椋修(おぐらおさむ)拝





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