巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

化け物屋敷物語 最終日1 


 お化け屋敷の最後の週、ぼくはみんなにいった。

「今週でお化け屋敷は終わりだからさ、みんな最高のパフォーマンスをみせてくれ! 最終日に9月23日はもうお祭りになっちゃうから、その前日がみんなの千秋楽だ!」

 そして最終日がきた。

 お化け屋敷に出勤したとき、ぼくはビックリした。ぼくが出勤したときすでにお客さまが列をなして並んでいたからだ。



 お化け屋敷に入る。

 いつものように掃除機でお化け屋敷内を清掃する。

 不思議なもので、掃除をしながら妙な不満が起こった。お化け屋敷は広いので、朝の掃除だけではほんの一部しか清掃できない。

 だから計画的に今日はこの箇所、あしたはあの場所というふうに掃除をしていたのだけど、「まだ完全に綺麗になっていないのに、もう最終日だとは……」と思ったのだよ。


 ともあれ、営業時間がはじまりヨシムラ代表が全員を集めて「がんばろう!」と訓示をいったあと、ぼくは全員を集めて円陣を組んで

「やるぞ〜! やながもんお化け屋敷〜、ファイトォ!!」

 とやった。みんな

「おーっ!」

 と答えてくれた。


 その日、ルール以内なら自由していいということで、受付のみんなもカフェのみんなもメイクをしたり覆面をしたりしてお客さまをお迎えした。

 笑っちゃったのがお化け屋敷のバックヤードだった。

 次の写真を見てくれたまえ。(笑)



 彼らはこんな感じで最終日に働いていたのであるよ。(笑)

 ばかだ……


 


 真性ばかだ……


 しかしそれでいいのだ。

 お化け屋敷最終日はお祭り。

 最終日に来たお客さまは彼らのかつてない最高のパフォーマンスを目撃することになる。


(つづく)