相談者「あの〜、どうしても殺したい人がいるんです」
お答えマン「殺せばいいじゃないですか」
相談者「でも、警察から逃げ切れる自信もないし、も完全犯罪をする自信もないし、その後の生活も心配だし……」
お答えマン「それならいい方法がありますよ、“心神喪失状態”になってたってことにして殺しちゃえばいいんです」
相談者「心神喪失って、喪失してたら殺せないじゃないですか」
お答えマン「だから“なったってこと”にするんですよ。日本の刑法ではこうなっています。『刑法39条第一項;心神喪失者は罰しない』つまり、無罪ってことです」
相談者「ど、どうすれば、心神喪失者になれるのですか?」
お答えマン「カンタンなことです。精神障害者になればいいんです」
相談者「つまり詐病ですね」
お答えマン「その通り、ただしうつ病などでは、心神喪失と見なされないし、総合失調症の演技はできますか?」
相談者「さあ……、あまり自信ないっす」
お答えマン「では薬物中毒がいいな。覚せい剤依存症のような」
相談者「で、でも覚せい剤ってどこで手に入れるのですか?」
お答えマン「う〜む、手に入れるのが難しければ……、あなたはお酒を飲みますか?」
相談者「人並みですが……」
お答えマン「よろしい、まず2〜3ヶ月、会社にお酒を持っていってください。そして“人に見つかるように”コッソリ隠してください。たまに、会社で飲んで同僚などに『酒臭いよ』くらい言われた方がいいでしょう」
相談者「それで……」
お答えマン「同僚などに、『酒が手放せない』などと言ってください。実際に何回かワザと酒の席で失敗をしましょう」
相談者「アル中だと思わせるんですね」
お答えマン「そうです。それから精神病院に行って診察を受けてください。アルコール依存症は精神病の一種なのです」
相談者「そんなことをしたら、アル中じゃないことがバレてしまうじゃないですか」
お答えマン「ご心配なく。まず前日にお酒をたくさん飲んで、二日酔いで行ってください。おそらく血液検査をされるでしょうが、肝臓の数値とかは、1日で劇的にはねあがりますし、医者に手が震えるとか、誰かを殺せとかいう声が聞こえるとか医者に言っておけば、間違いなくアル中もしくは別の精神疾患の診断が出ます」
相談者「それだけですか」
お答えマン「あとは、相手を殺すだけですが、自動車事故がいいでしょうね。まずターゲットを車で轢き殺します。念のため二度轢きしておきましょう。その日は、轢き殺すまで酒を飲んではいけませんよ」
相談者「なぜですか?」
お答えマン「目的をしっかりやり遂げるためです。酒を飲んではうっかり失敗する可能性がありますから。相手が死んだのを確認してから、ウイスキーをがぶ飲みしてください。そして車は近くの壁にでも衝突させればいいんです」
相談者「衝突させれば、だれかが警察に通報しますよ」
お答えマン「それでいいんです。あなたはウイスキーをがぶ飲みしながら、『何もわからない、悪魔の声が聞こえる』と、ぶつぶつつぶやいてその場に立っていればいいんです。警察がきても、そのことだけつぶやき続けます」
相談者「それだけでいいんですか」
お答えマン「はい、あなたにはすでにアルコール依存症、もしくは別の精神疾患の診断が出ておりますし、万が一有罪になっても、交通事故は刑期が短いですから。それに精神障害者になっておけば、保険が降りたり、保障があったりしますので、後々いいことづくめですよ」
相談者「なんだか希望がわいてきました。しかしあなたは悪魔のようなことを言う人ですね」
お答えマン「なあに、大したことはありません。みんなやっていることですから」
※これは架空のお話しです。決してマネをしないでください。