巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

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幽霊は怖くない


日本では幽霊が出る家という噂が出れば、その物件を避ける人がほとんどでしょう。


ところ変われば品変わるという言葉がありますが、イギリスやアメリカでは幽霊は、あまり恐れられておらず、むしろ「かわいそうな人」扱いだそうです。


また、幽霊が出る家は、むしろ古く歴史がある建物もされ、幽霊に会いたいと思う人も多いことから、いい物件扱いになります。


イギリスでは、過半数以上の人が幽霊の存在を信じており、幽霊が出る王宮のロンドン塔などをめぐる幽霊ツアーがあるくらいで、幽霊は大人気。


そしてイギリス人のほとんどが、幽霊に親しみを感じており怖がらないのです。



一方の日本人もほとんどが幽霊を信じており、ほとんどの人が幽霊を怖がります。


この差はどこから来るのか?


イギリスの幽霊というのは、有名人が多いのですよ。例えば、12世紀の大司教で暗殺されたトマス・ケベットはカンタベリー大聖堂でいまも幽霊として出るという。ケベットは、劇になったり映画になったりする人気者でもあります。他にも17世紀に清教徒革命を起こしたオリバー・クロムゥエルはケンブリッジ大学に出るといいます。


(オリバー・クロムゥエル 1599年4月25日 - 1658年9月3日)


また幽霊として出てくるのは、家族や親しい人であり、再び会いたい人であるため、イギリス人はあまり怖がらないのだとか。


一方、日本人には、古来怨霊信仰があります。日本人の怨霊といえば、菅原道真平将門崇徳天皇が有名ですよね。これらは死後、みな神社等で神様となっています。なぜかというと、放っておくと「祟るのでは?」ということで、神様とすることで、怨霊となって災いをなすことを止めようとしたのです。


仏教が日本で急速に広まったのも、無数に出る死者の霊を怨霊としないため、本来の仏教にはない怨霊をおさめるために広まったと言われているのです。


この怨霊への怖れは、現代日本人にもしっかりと根付いていて、「先祖の祟り」「水子の祟り」などに受け継がれているのです。

(参考:巨椋修の結果オーライ『ご先祖様はなぜ祟る』


そもそも自分の子どもや祖先が自分たちを不幸にしたりすることなど、ないはずなのに、日本人は死者の霊を怖れる習慣があり、イギリスではそういったものがなかったのです。


欧米では幽霊に対する恐怖というものは、あまりありませんが、キリスト教徒である彼らは悪魔は怖がります。


キリスト教文化が根付いていない日本人は、悪魔と言われてもピンときません。映画『エクソシスト』が、あれだけ欧米で受けたのは、悪魔憑きの話しだからです。日本人にとって悪魔憑きよりも、キツネやタヌキに憑かれるほうが身近に感じるのではないでしょうか?


(映画『エクソシスト』より)



おもしろいもので、イギリスと日本ではこれくらいの差があるのです。


幽霊というのは、人間の肉体が死んでも魂のほうが死なずに現世でうろついたり、家宝を守ったり、現世への未練から現世にとどまったりするもので、これは世界中にあります。


それを怖がるか怖がらないかは、どうもその宗教的、文化的背景にあるということで、本来幽霊というものは、そう怖がるものでもないのかも知れませんね。


ちなみに私も幽霊のようなものを視ることがあります。

でも怖いと思ったことはありません。


もし怖いと感じるときは、怖いという思い込みか、あるいは何らかの不安を抱えているか、あるいは統合失調症のような病気のせいかも知れません。


特にわけのわからない恐怖を感じて動けなくなってしまったり、ひどく悪いことをいうような幻聴がある場合は、精神科に行って診断を受けることをオススメします。


統合失調症は100人に1人出るごく当たり前の病気であり、早期発見早期治療をすれば、回復する病気なのですから。







巨椋修(おぐらおさむ)拝

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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