巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

ぜつめつしたいきものたち


この地球には、かつて繁栄し絶滅してしまった生き物が多くいる。

この日本にも近世まで棲息していたが、いまではもう姿が見られなくなった生き物がいたので、本日はよい子のみんなに紹介しよう。




●公家

昔、京都府あたりに棲息していたが、普段から歌ったり舞を舞ったりしてばかりいたため、絶滅したものと思われる。

公家絶滅の物語は、ヨーロッパにもつたわり、イソップ童話の『アリとキリギリス』の話しになったという。

もちろん、キリギリスが公家である。



●武士

徳川幕府が瓦解したときに絶滅。

武士は“まつりごと”をやることが使命であったとされるが、公家と同様、祭りばかりやっていては、やがて絶滅するのは、当然なのであった。

また、武士のもうひとつの仕事に、闘争があった。

しかし、明治時代に入りいつも携帯していた太刀という武器を、持ち歩くことができなくなると、武器を持たない商人や百姓を脅して、食料を得ることができず、死に絶えたともいわれている。

ただし、一部の体格がすぐれ、武器がなくても、力で商人や百姓を圧倒する武士のみが、やがて“力士”と名前を変えて、現代でも細々と棲息しているという。



●百姓

むかしは大変多く繁殖していたが、太平洋戦争後に急速に増えてきたサラリーマンという外来種に駆逐されている絶滅危惧種であり、国家より保護されている。

絶滅危惧種のくせに、プライドだけは高く“百姓”と呼ばれることを好まず、“お”をつけて呼ばれることを好む。

別名を“NOUKA”という。





巨椋修(おぐらおさむ)拝