「捕われの宇宙人」の写真がある。
おそらく世界でもっとも有名な宇宙人の写真であるかも知れない。
並木伸一郎氏サイトによると、この写真はドイツの週刊誌「Neue Illustrierte」1950年4月1日号に出たエイプリルフール用のジョーク写真であったらしい。
並木氏のサイト→ http://nsmysteryconnection.com/blog/2012/04/post-146.html
並木氏の文章を引用してみよう。
超有名でマスメディアにもっとも人気があり、使用頻度が高い「小人宇宙人の捕獲写真」のネタ元がついに特定された。
これまで、1950年代に、西ドイツのケルンの新聞に写真が掲載されたと、まことしやかに伝えられていた。いわく、メキシコに不時着した円盤の乗組員だとされ、宇宙人を連行しているのは、アメリカのFBIかCIA、あるいは旧ソ連のKGBのエージェントだと思われてきた。同時に、「サルの毛を剃ったもの」ともいわれ、フェイクではないかとの疑惑もまた執拗に流れていたが、決定的ではなかった。
そして今回、これまでいくつもの疑惑画像を解析し、真相を突き止めてきたサイト「forgetomori」が快挙を成し遂げた。その“真相”がドイツの週刊マガジン「Neue Illustrierte」に、他の記事とともに「火星人!」として掲載されていたのである。ごらんのとおり、さすが本家本元はピントの利いた鮮明な写真である。
この写真が最初に公表されたのは、同誌の1950年4月1日号。つまりエイプリルフールのジョークだったのだ。
どうやら、4月1日のジョークがUFO伝説の一幕を生んだようだ。
そして翌週には、ちゃんとネタばらしもしているから、まあ間違いないところであろう。
しかし、世の中にはこういうのを真剣に信じちゃっている人もたくさんいるのだよなあ。
そもそも【宇宙人】なるものがいるとしてだ。
なぜ、人に似ていたりするパターンが多いのだ?
なぜ、知能や科学力が地球人より勝っているのに、かたくなに地球人の前に姿を現さないのだ?
そもそも、宇宙人というが、宇宙に知的生命体があるとして、なぜ「人」なのだ???
トンデモを語る人たちも、しょせんは卑小な想像力しか持ちえていないということであろうか。
そういった意味では、1897年にH・G・ウェルズが小説『宇宙戦争』に登場したタコのような火星人は極めて秀逸であろう。
この「火星人」は少なくとも、「人」から逸脱しているだけに、ウェルズがいかに想像力がたくましいかがわかる。
ぼくもウェルズにはかなわないまでも、ときどき宇宙人について妄想する。
近々そのことについて述べたいと思う。
巨椋修(おぐらおさむ)拝