巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

新・富山奇行1 序章


先日まで富山にいた。これはその旅行記である。そしてこの題名は、02年にあるブログで富山に旅行したときに書いた題名が「富山奇行」というものであり印刷物に掲載されたこともあるので、改めて「新・富山奇行」としたことを記しておく。


さて、今回の富山行きは『富山短編映画祭』に参加出席するためのものである。

『富山短編映画祭』は、我が盟友である麿監督が、今年春に富山に転勤したとき、ぼくが富山在住の友人井上さんや、今年の1月に富山でぼくが映画講座をやったときに知り合ったA座さん、佐伯龍蔵さんを紹介したことにはじまる。



くわしくは以下の新聞記事を参考にしていただきたい。


手作りで夢の映画祭
(2011年12月02日 朝日新聞富山版より引用)





運営費3万円・ゲストら「手弁当

あす富山で、イベントも


 映画祭を自分たちで開いてみたい――。映画好きの素朴な夢をカタチにした「富山短編映画祭」が3日、富山市内で開かれる。主要メンバー6人が企画し、準備期間3カ月、運営費わずか3万円。手作り感あふれる「大人の文化祭」が、いよいよ幕を開ける。


 「司会はノーギャラがいいんですよね。できれば、だけど」


 11月上旬の夜、富山市総曲輪のフォルツァ総曲輪ロビーで、6人の男女が顔をつきあわせていた。富山短編映画祭のミーティングだ。


 潤沢ではない運営費は、切り詰めるのがモットー。可能なら、節約したい。そこで、進行役はつてを頼る方針が決まり、手作りのチラシをメンバー自身が街頭やイベントなどで配ることも決めた。


 富山市の外郭団体職員や会社員、富山大生とメンバーの立場は様々だ。しかし、「何よりも映画が好き」という趣味が共通する。9月中旬から、それぞれの仕事や学業の合間を縫って、会合を重ねてきた。


 自主制作映画を作る映像作家の麿(まろ)(46)さんが「作り手の発表の場が富山にもあれば」と思い立ったことがそもそもの始まりだ。本職は団体職員。転勤のため、20年ほど暮らしていた東京から4月に県内に移り住み、映画好きの仲間もほしかった。


 フォルツァ総曲輪に出入りしているうちに、映画館で企画・上映を手がける佐伯龍蔵さん(26)や、富山市第三セクター「まちづくりとやま」の井上朋子さん(31)らと知り合い、あれよあれよという間に開催を決めた。「ただ『おもしろい』『やろう』という単純な思いだけで決まった」と麿さんは振り返る。


 上映作品については、自主制作の映像作家らが加盟する「日本映画クリエイター協会」(東京)の協力を仰いだ。麿さんも所属する団体で、東京からは、Vシネマなどを撮る「半プロ」による5本を招く。自主制作による富山と山梨のそれぞれ1作品も選んだ。


 プレイベントとして「シネマカフェ」も当日、富山まちなか研究室で開く。富山大映画研究会の企画で、映画の挿入曲を演奏するライブのほか、出品監督や大学の研究者らによるシンポジウムもある。


 出品する監督もゲストも、メンバーの熱意に押され、「手弁当」で参加する。運営費は上映会場やチラシの印刷にかかった代金だけだ。麿さんは「それぞれの気持ちで成り立っている『大人の文化祭』。来年、再来年と続く、映画祭になれば」と期待する。


 上映は、午後3時からと午後7時からの2回で、フォルツァ総曲輪シネマホールで入場料千円。シネマカフェは午前11時〜午後5時で、入場無料。(小峰健二)

このように、この『富山短編映画祭』は、麿監督を中心に、井上さん、A座さん、佐伯龍蔵さん、さらに富山大学映画研究会の皆さんが実行委員としてがんばって作ってくれたものなのだ。


名前だけで何もしていない主催者であるぼくとしては、これらの皆さんに心より感謝の意を表したいと思う。


さて、この映画祭の出品作品は全7本。

富山在住の麿監督、佐伯龍蔵監督、山梨の清水佐絵監督以外、あと4本の監督は東京在住の世志男監督、荒木憲司監督、渡邊世紀監督、賀川貴之監督の作品である。

それにプラスして『日本映画クリエイター協会』の事務や会計をしてくれている笹岡 由衣子とオレ、巨椋修(おぐらおさむ)である。


オレたち東京組みは、寒風吹きすさぶ12月2日、中野駅南口近くで落ち合い、意気揚々といざ富山へと向かうべく、レンタカーに乗り込んだのであった。






すると思わぬ事態が……!!




(続く)