今度の日曜(30日)に、うつ病をテーマにしたトークライブをやる。
幸いなことに、ぼくはうつ病を患ったことはないけれど、長く『不登校・ひきこもり・ニート』といった問題に関わってきたせいか普通の方々よりも、多くのうつ病の方を見てきた。
うつ病ははたから見ていても、本当につらい病気。
ひとつは、病気そのもののつらさがあり、もう一つは周囲の人から理解されにくいというつらさがある。
うつ病の人は心の中でいつも「もっと頑張りたい」と、願っていて周りの人にもそう宣言したりする。
しかし、いざというときに体が動かない。
だから、行った言葉を実行できなかったり途中であきらめざるを得なかったりする。
その結果、嘘つきといわれたりもする。これがつらい。
そんな自分がふがいなく、「自分は生きている価値がない」と思ったり、周囲の人に「自分が悪いんじゃない、周りが悪いんだ」と攻撃をしたりすることもある。
どちらにせよ、人に好まれる考え方ではないため、人から避けられたりする。これもつらい。
また、うつ病はよく「心の風邪」とかいわれるけれど、体の風邪のように数日寝ていれば良くなるなんて甘い病気じゃない。
半年薬物治療をして治る人が50%、治った人がそれで投薬をやめた場合、2年以内に再発する率が70%、さらにその再発から回復後、服薬をやめた場合、2年後に再々発する率が90%と、非常に再発率が高い病気なのだ。
そして、うつ病は死と深くつながっている病気でもある。
日本で自殺する人は年間3万人以上いるが、その中で6〜7割の人がうつ病で病院に通った経験がある人だと言われている。
病院に通ったことがない人を含めると、もっとたくさんいるかも知れない。
ちなみにうつ病の人は100万人ほど病院に通っている人がいて、医者に診てもらっていない人はさらに280万人ほどいるそうだ。
うつ病は一般に「がんばって」と励ましてはいけない病気とされている。
ぼくは必ずしもそうではないと思っている。
いまうつ病の理解が世間に知られるようになって、患者も周囲の人も「がんばって」は禁句ということを知っていて、そのため患者も「がんばって」という言葉を好まないし、周囲の人もそういって励まさなくなっているように思える。
つい最近も自律神経失調症の患者に「がんばれ」といった内科医が、患者に訴えられるという事件がおこったばかりだ。
しかし、そんなことばかりだと、患者に声を掛ける人が少なくなってしまうのではないかと危惧している。
つまり、「うつ病の人はめんどくさいから無視」という状況を作ってしまわないかと心配している。
そんな思いから、うつ病についてのトークライブをやることになりました。
できればシリーズでやりたいと思っています。
興味のある方はいらしてください。
トークライブ『鬱病列島ニッポン#1 序章:精神科薬物という名の宗教 』
司会] 巨椋 修(おぐらおさむ/作家)
[ゲスト] はらけいこ(精神科薬物療法認定薬剤師)
[日時] 2011年10月30日(日) 開場・19:00 開始・19:30 (21:30〜22:00終了予定)
[会場] One Beat(東京都新宿区 百人町1-19-2 ユニオンビル1F)JR総武線「大久保」北口徒歩3分
[料金]当日券2000円+入場時に入場時に別途2ドリンク(1000円)をご購入いただきます。
※前売り券ですと500円お安く入場できます。前売り券は以下からご購入ください。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=35557476※さらに、トークライブ終了後に飲み放題の懇親会を行います。会費は約3000円。