巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

宇宙人の知性はどんなものなのか?



「モーガン・フリーマン 時空を超えて」より


 少し前に「植物に知性や感情があるとしたら・・・」という記事を書いた。


 そしてさっきEテレの『モーガン・フリーマン 時空を超えて「宇宙人はどのように思考するのか?」』という番組を観たところだ。


 この番組はUFO、死後の世界、神、タイムトラベルといったことをテーマに、各界一流の学者が大マジメに論じるというもので、民放でよくあるバラエティオカルト番組と違い、大いに知的好奇心を刺激してくれる。


 今回の宇宙人はどのように思考するのか?」もしかりで、地球の生物をモデルにしながら、宇宙人の思考について考察しているのだ。


 そもそも、ほとんどの人が宇宙人と聞いて、どんな生命体を想像するだろうか? そのほとんどは【人間をモデルにしたヒト型】ではないだろうか? すなわち頭が一つあり、手が二本足が二本で直立しているという型である。


 まあ宇宙人は宇宙の「人」だからヒト型を想像するのは無理ないことだが、しかし宇宙人を地球外知的生命体と考えると、ヒト型にこだわる必要はまったくない。


 つまり地球人はもちろん、地球の背骨のある生物には脳があり、特にヒトは脳で考え生き物だから、宇宙人も脳があると想像するが、脳のみが知性を生み出しているわけではない。



モーガン・フリーマン 時空を超えて「宇宙人はどのように思考するのか?」』という番組では、植物の知性について述べていた。ある植物はイモムシに食べられると、ある匂いを出してハチを引きつけ、イモムシをやっつけさせ、イモムシがいることを周囲の植物に知らせるらしい。


 ある寄生植物は匂いで寄生する植物を選び、その植物の健康状態もわかるらしい。


 また植物も動物と同じような行動をとっており、もしかしたら植物との会話も可能かもしれないそうだ。もちろん、植物には脳はない。



 アリは一匹だと、知性はあまりないが、全体だととても高度な知性を発揮し、その行動は我々霊長類とそっくりであるらしい。これを「アリの集合知」という。つまりアリの一匹ずつは我々の細胞と一緒で特に考えているわけではないが、何千匹が集合すると脳細胞同士が情報を交換しているように、何千匹が一個の脳のように働くらしい。


 地球人にはテレパシー能力はほとんどないが(ほんの微弱なものはあるらしい)、もしかしたら地球外知的生命体の場合もアリのように集合知のある超個体であるかも知れない。超個体とは、多数の個体から形成され、まるで一つの個体であるかのように振る舞う生物の集団のことである。


 もしかしたら、集合知のある超個体の地球外知的生命体が、テレパシーのようなもので情報交換し、知性を共有している種類がいるかもしれない。


 そうなると、1人の宇宙人は、同じ種類の宇宙人とつねに情報をテレパシーで共有するような知性があるの宇宙人がいてもおかしくない。


 これは、あなたがこれまで覚え習った経験や知性と、世界中のあらゆるヒトの経験や知性・能力を引き出せるとすると、あなたはホーキング博士の知性をたちどころに引き出せ、アマゾンにいっても原住民の生活の知恵を引き出して、暮らしに困ることがないといった、一種の超人になることになる。


 そんな能力がある地球外知的生命体がいたとしてもおかしくない。



 植物のような地球外知的生命体なら、ほとんど動かないものであるかも知れず、会話は匂いなどでやっているかも知れない。おそらく時間の感覚が動物と違うので、地球人との会話は、地球人がイライラしそうだ(笑)。


 地球人は言語で意志の交換をしているが、宇宙人には言語がないかもしれない。じゃあどうやって意思の疎通をしているのかは、先ほど挙げた匂いやテレパシーであるかも知れず、我々の想像を超えた方法があるのかも知れない


 タコは大きな脳と、8本の足の中に小さな脳というべき8個の神経の塊を持っている。つまり9個の脳を持っているといってもいい。とするなら、何個も脳を持っている地球外知的生命体がいてもおかしくはない。


 地球人は自分たちの地球の動物たちから、地球外知的生命体も心、すなわち感情があると思っているが、はたして地球外知的生命体は地球の生命体と同じような感情があるかどうかはわからない。



 地球人は、500万年かけて進化したというが、地球上の生物は推定870万種の中で人間のような知性を持った生物はおそらくヒトだけであり、地球外の生命体がどのような進化をしていくのかは、想像するしかない。


 その感性も思考も意志も生態系も、容姿も、おそらく地球人とはまったく違うものであろう。なぜならば、惑星の重力がわずかに違うだけで、全然違う大きさになると考えられる。


 惑星の大きさが違うと、時間の感覚もひどく変わってくるだろう。我々が思っている時間とは、あくまで地球の自転速度と太陽からの距離、我々の寿命で決まっており、 当然違う惑星で進化した地球外知的生命体と人間はまったく違うと考えた方がいい。


 いま多くの人が「私は見た!」と語る地球外知的生命体はヒト型であり、会話をしたり時には性交までするタイプが本当にいるとしたら、それはおそらく地球人と同じホモ・サピエンスであろう。


 地球でヒトにもっとも近いと言われているチンパンジーでさえ、ヒトとの遺伝子の違いはわずかに1〜2%。


 それでも混血はできず、またチンパンジーと性交したいという地球人はほとんどいないであろう。


 と、すると・・・ 人間と容姿が同じような宇宙人は、地球人とチンパンジー以上に近い遺伝子を持っていると考えられる。


 
 つまりそれは、ほとんど“人間”と思っていいだろう。


 それは遠い昔、地球の人類から宇宙に旅立っていった兄弟なのか、あるいは宇宙から地球に降り立ったのは我々なのかも知れない。


 あるいははるか太古、もしくは未来から時間旅行をしてきた人たちなのかも知れない。


 もしかしたら、それは脳をモニターにして、はるか遠くから地球人に見せている映像なのかも知れない。


 もしくは、地球外知的生命体が人類をあまり怖がらせないように、そういう姿に変えて我々の前に現れているのかも知れない。


 と・・・ 『モーガン・フリーマン 時空を超えて「宇宙人はどのように思考するのか?」』を観てこれらのことを想像してしまった(笑)。


 

地球外知的生命体フォーラム会長
巨椋修(おぐらおさむ)拝