巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

日本は戦争(特に朝鮮関係の)参加するべきでないわけ


 日本という国は、対外戦争でいつも痛い目にあってきた。


 最初は『白村江の戦い』である。この戦争は中国の唐が朝鮮の新羅と手を組み、百済を攻め滅ぼした後、百済と付き合いの深かった日本が、百済に手を貸した戦争で、『日本・百済連合軍』VS『唐・新羅連合軍』の戦いであった。


 結果はボロ負け。


 次は『蒙古襲来』である。この戦争はユーラシア大陸を支配している世界覇権国モンゴルが、日本に攻めてきた戦争で、日本はよく戦って勝った。最近の研究によると世にいう『神風』という台風で勝てたのではなく、実際に戦ってモンゴル軍を追い払ったのだ。


 しかしこの戦争で疲弊した鎌倉幕府滅亡の大きな原因となった。


 次に豊臣秀吉の『唐入り』文禄・慶長の役である。秀吉は大明帝国の征服計画は途中で挫折。実質敗北といってもいいもので、豊臣政権滅亡の大きな原因にもなった。ちなみにこの戦争は、弱りかけていた明に大きな負担となり、明国滅亡の原因にもなっている。


 そして『日清戦争』、これは日本と清国が朝鮮半島をめぐっての戦争であり、これには勝った。日本は、日本は下関条約によって2億両(テール)という当時の国家予算の3倍もの賠償金や台湾などの領土、日本側に有利な日清通商航海条約を結ぶこと、朝鮮国の独立(実質的には日本が支配)等を得ることができた。


 しかし朝鮮の清国からの独立は、清国の代わりに日本がロシアの脅威から朝鮮を守るという義務が生まれ、さらに西洋列強に追い詰められていた清国滅亡の原因にもなった。さらに日本がボロボロにされてしまった大東亜戦争の原因にもなった。


 そして日清戦争のあと『日露戦争』が勃発。この戦争も朝鮮半島の支配が原因。そもそも日本が朝鮮を支配したかったのは、ロシアの南下政策を怖れてのこと。できれば巨大国であるロシア帝国とは戦いたくなかったが、話し合いで解決しようとしたが決裂。


 なんとか勝てたが、日本国家・国民は青息吐息、アメリカのユダヤ系銀行家から莫大な借金をし、日本軍はこれ以上戦争を続けることができない状態での講和のため、賠償金は取れず、そしてこの借金苦が、日本を大東亜戦争へと繋がってくる。さらにいえば、日露戦争の敗戦がロシア帝国の滅亡原因となった。


 日露戦争で賠償金が取れなかったことに、事情を知らない日本国民が怒ったのなんのって、暴動が起ったりしている。そしてマスコミも「なぜこの程度で手打ちをするのだ! もっと戦ってロシアの土地を分捕れ!」とばかり戦争を煽った。


 しかし、それ以上戦争をすると日本は100%負けるのはわかっていたので、大日本帝国政府はそそくさと手打ちにしたのが実情。戦争に勝ったものの、国民は重税に、国家は借金返済に苦しむこととなった。実は相続税は、日露戦争の戦費調達のために作られた税金なのだ。


 相続税たけでなく、生活必需品である「塩・砂糖・しょう油」にも課税され、タバコや電車に乗るにも税金がかけられるようになった。とにかく日本は日露戦争には勝ったものの、借金漬けの国になってしまったのである。ちなみに日露戦争の借金が完済したのは、なんと82年後の1986年である。


 昭和4年(1929年)、『世界大恐慌』が発生。植民地を持っている国は自国を守るため『ブロック経済』を展開する。


ブロック経済』とは、植民地で『経済ブロック』という勢力圏を設定し、その勢力圏以外からの輸入品に莫大な関税をかけ、実質他国からの製品をしめ出すという政策。(トランプ大統領がいまやろうとしている政策はそれに近い)


 そして最後に『太平洋戦争』、資源のない日本は満州国という傀儡国家を作り、中国大陸や南方へと支配地を広げていった。その理由は借金返済のためであった。日露戦争のときの借金を返すために日本はせっせと戦争をして領土を広めていったのだ。


 そして日本が一番借金をしている国が、やがて戦争をすることになるアメリカ合衆国であった。



大日本帝国最大時の領土)


 そして第二次世界大戦勃発! アメリカとしては戦争に参加したいが、アメリカ国民は戦争いやだという厭戦ムード。それに米英はアジアや太平洋に領土を広めていく日本に対して「このまま日本を放っておいたら、アジアにある我々の植民地を奪いにくるのでは? という思いもあった。


 その時代、日本は石油輸入の8割をアメリカから輸入していた。そこでアメリカは日本に「中国から撤退しないと日本に石油売ってあげないよ」となった。


 日清日露の戦争でやっと奪った中国利権。これをアメリカの恫喝で、引き払うなんて日本政府が・・・ というより日本国民が許すはずがない。それに日露戦争のときと比べて、まだ状況はマシであると踏んだ日本は、イチかバチかの大勝負に出た。


 真珠湾攻撃である。結果、日本は大敗。日本人230万人が犠牲となり現在に至っている。





 かくのごとく、日本が対外戦争をして、いいことなどほとんどなかったといっていい。


 大東亜戦争の原因が日清日露戦争にあるとすると、日本におけるすべての体外戦争の原因が、朝鮮と関係があるということになる。


 どうも日本は、対外戦争、特に朝鮮半島がからむ戦争を歴史的にみれば避けたほうが良さそうという結果になる。


 ま、どんな戦争にしても、戦争は避けたいけどね。





 巨椋修(おぐらおさむ)拝


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精神科医不登校に携わる皆さんにインタビューをしており、問題解決のヒントになれば幸いです。
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●巨椋修(おぐらおさむ)の著書



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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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