人間という生き物は、心底『暴力』というものが好きなのだと思うよ。
『暴力』の根底には、人間の“生存を賭けた営み”があると思われるのであるよ。
“生存を賭けた営み”とは何ぞや?
ひとつは狩猟であろうよ。
獲物を追い、殺すという快楽。
おそらく原始の頃、人間は狩猟という行為を通して、攻撃をして獲物をしとめるという快楽を手に入れたのではなかろうか?
もうひとつ。
生きるために、同じ種族である人間を殺すこと、あるいは屈服させて暴力的に支配すことによる快楽もあったのであろうよ。
相手を殺すか支配するということは、相手の縄張りである猟場や木の実などの採集場を奪うということでもある。
また、相手を殺すか暴力的に支配するということは、相手から殺されたり、支配されたりする不利益から、自分を守るということでもある。
これは、現代の戦争でも同じで、戦争はいつだって【平和】や【正義】のために行われるものであるのだよ。
これは、もちろん、自分のための【平和】であり【正義】のことで、相手の利益のためのものなんかじゃない。
ちなみに……
男女関係も、狩る者と狩られる者との関係に似ているような気がする。
狩り方は、男は女を追ってハンティングをするのに対し……
女は、男を罠にはめて、がんじがらめにするのだ……
だから、女を追いつめ仕留めたて食ってやったと思っていたら、逆に罠にはめられて食われていたということもあるのであろうよ。(笑)
ああ、こわいこわい。