自由と平等がいいと人は言います。
封建制度など「とんでもない」と人は言います。
でもね
自由や平等がもし本当に実践されれた、世の中は乱れるのだよ。
カンタンにいってしまうと、自由と平等の時代というのは、下克上の時代であり、弱肉強食の時代、戦争と動乱の時代なのですよ。
ほら、フランス革命を描いた「民衆を導く自由の女神」は、戦争の先頭に立っているくらいだもの。
自由と平等を手にいれるためには、屍を乗り越えて戦わなければいけないんです。
自分が豊かになりたければ……
欲しいものを手に入れたければ、戦って手にいれることができる世界。
つまりは競争社会。
その対極にあるのが、身分制、カースト制がしっかりとした封建的な世界といえます。
例えばね、百姓の子は百姓。
大工の子は大工。
殿様の子は殿様で家老のこは家老。
将軍の子は将軍と決まっていれば、それほどの競争は生まれないわけだ。
世界中が、完全に序列が決まっていて、だれもそこからはみ出ることがない世の中は、競争も戦争がない世界、平和な世界なのだよ。
例えば徳川幕府が300年近く日本を武力制圧していたおかげで、日本の江戸時代には、戦争が起こらなかったんです。
もし、各大名が自由で平等だったら、確実に戦乱になってた。
さて諸君。
諸君は、競争を呼ぶ『自由と平等主義』がいい?
それとも、平和な『封建主義』がいい?
やれやれ、人間とはままならない生き物だねえ……
巨椋修(おぐらおさむ)拝