巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

我が人生を反省する(小学生編)

思えばくだらないことばかりの人生でした。

幼稚園のころでしょうか、小学校低学年のころでしょうか……

近所に土管をつくっている場所があったんです。
マンホールとか下水管のようなものをコンクリートでつくっている場所で、ぼくたちの遊び場だったんです。

よく土管の中に入ったりして遊んでいたんですけど、ある日、大きな土管を押してみるとゆらゆら揺れるではありませんか。

大きさは大人の背丈よりも大きかったと思います。幅は1メートルくらいでした。
巨大な切ったチクワのような感じです。切ったチクワが立っている状態ですね。

なんとなく押してみると、安定がよくなかったのか子どものぼくが押しても、わずかに揺れました。


なぜかうれしくなったぼくは、友達を扇動して押しました。

揺れはわずかに大きくなりました。

掛け声をかけてリズムをつけて押していくと、揺れは大きくなっていきます。

石と棒を使って梃子にして押してみるともっと大きく揺れて、ごろりと転がりました。






なぜかぼくは有頂天です。






もう止まりません。もうごろごろ転がしました。

少し転がすと、先は坂道になっていました。






そうなると目的はひとつ!


この土管を坂道から転がり落とすのみ!!






落としましたさ。

もうごろごろとさ。

コンクリートの土管はひび割れ、中の鉄筋がむき出しになりました。
そのとき初めて土管の中に鉄筋が入っていることを知りました。

近所は大騒ぎでした。車や人にぶつかっていたなら大事故になっていたことはマチガイありません。



いやぁ〜、もの凄く怒られました。
親といろんなところへ謝りに行かされたような気がします。(あやまったことはうろ覚え)

その日はメシ抜きでした。(メシ抜きのことはハッキリ覚えている)
楽しみにしていたアニメも見せてもらえませんでした。(これもハッキリ覚えている)


当たり前といえば、当たり前でしょう。


その土管一個を弁償するのに、いまのお金で何十万かかったことやら。

それよりも、本当に良かったのは事故が起きなかったことや、死人が出なかったことですね。

一歩間違えれば、それくらいの事故になっていたと思います。

よかった、よかった。








小学校5・6年生のころ、毎日のようにクラスメイトと野球に興じていました。

近所の公園は、30メートル四方が高いフェンスに覆われていて、そこがぼくらの野球場でした。

ある日、いつものように野球をやっていました。
キャッチャーはフェンスのコーナー、ギリギリのところに座り、審判はフェンスの上2メートルくらいの高さによじ登って行います。

その日、クラスの女子が公園に遊びにきていました。
ぼくは女子に声をかけました。






「おい、膀胱当てしようぜ」






「膀胱当てって?」


「それはこうするのよ」


ぼくは小石を、フェンスによじ登った子の膀胱あたりをめがけて石を投げつけました。

女子たちも、ぼくの扇動でいっせいに膀胱あたりをめがけて小石を投げていました。

審判は高さ2メートル近くのフェンスに張り付いているため、飛び降りることもままなりません。

女子のきらきらと異様に昂揚した目と、膀胱あたりに石を投げつけられている男子の恍惚とした顔は、いまでも忘れられません。

その後、彼や彼女たちの人生が変わったとしても、ぼくは責任もてません。








やっぱり小学生のころ、近所の子が、お兄ちゃんの新しい自転車をぼくに見せにきました。

かっこいいサイクリング車でした。

ぼくはさっそく借りて走ってみました。




速い!





うれしくなったぼくは、下り坂を思いっきりスピードをつけて走り降りました。





速い!




速すぎます!!





ブレーキをかけようと思いましたが、手遅れでした。

下り坂の下はT字路になっていて、自動車がびゅんびゅん通っています。

幸いぼくは車にはぶつからなかったけれど、そのまま壁に激突しました。

新品の自転車は大破しました。




そしてぼくは、サドルに股間を激突させ、文字通り悶絶しました。




膀胱当てのむくいがきたのかも知れません。

ぼくはボロボロになった自転車を引きながら、友人の兄に謝るべく、彼の家路へと歩いていました。

そのとき友人がぼくの股間を指差して




「オ……、オサムくん、股が……」




といってそのまま絶句しました。

ぼくは自分の股を見ました。

そのときぼくは、真っ白は半ズボンをはいていました。
その白いはずの半ズボンの股間あたりは真っ赤になっていました。

いやな予感がしてぼくはそっと、ズボンの中身をのぞいてみました。

するとちんこの先から鮮血がしたたり落ちているではありませんか!!

あわてて家に帰り、そっとちんこを見てみました。

激痛に耐えながら、ちんこの皮をめくってみると(当時は包茎でした)



亀頭の先がパックリ割れているではありませんか!!






ぞっとしました。






その後、なぜかぼくはお風呂に入り自分のちんこをみてみました。

するとちんこの先から、脈拍と同時に、どくり、どくりと、血が、お風呂のお湯の中に舞っています。


ぼくはちんこに赤チンを塗りました。(しゃれじゃねーぞ)


次の日、ぼくのちんこの傷はなんとかふさがったものの、こんどは黄色い膿が出ていました。尿道口を膿がふさいでおしっこをするのに苦労した思い出があります)

小学生でちんこの先から膿をだした男はそう多くいないと思います。えっへん(威張ってどうする)



嗚呼……

思い出せばなんとくだらない我が人生であったことか……

その後、ぼくの人生は、中学校、高校、成人と、似たようなくだらない事件とともに成長してゆくのです。




ま、いーか。