わたしが最初に“理不尽な暴力”を体験したのは、生まれて間もないときのことでした。
本当に生まれてすぐでした。
生まれてすぐ、
見ず知らずのおっさんにお尻を引っぱたかれたのです!!
しかも逆さ吊りにされて!!
当たり前だが、生まれたばかりのオレ様は、なんの罪も犯していないし、人生で文句ひとついったことがなかったのに!
そんないたいけは赤子をいきなり叩くなんて、これを理不尽を言わずして何を理不尽と言おう!!
その当時、温厚で知られていたわたしも思わず叫んだ!!
おんどりゃあ、なにしくさるじゃこのボケナスがあ!!
われのド汚いケツに腕突っ込んで、心臓ワシ掴みにしたろかあ!!
もちろん、まだ言葉も覚えていない赤子のことだから
おぎゃあ!
としか相手に伝わらなかったかも知れない。
しかし、一方的に叩かれて、だまって耐えるなんてことは、忍耐でも美学でもなんでもない!!
それが生まれて3秒後につかんだ真実でした。
巨椋修(おぐらおさむ)拝