巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

死後の世界と宗教と

世界のどの宗教でも、死の世界だの闇の世界を描いているものです。

例え教祖が、そのような考えを持たなくても、弟子から弟子に伝わることによって、死や闇の世界と密接に繋がってきます。


そしてどうやら、死の世界というのは、生きている人間にとって一種の救いになるのではないかと思えるフシがあるのです。

死後の世界というのは、宗教のよって大きく違ってきているもので、例えば仏教における最高の救いとは『無』になることです

キリスト教においては、肉体を持って復活し永遠に生きること。

イスラムにおいては、やはり緑園(楽園)で肉体をもって、いくら飲んでも悪酔いしない酒と、何度抱いても永遠の処女になる美女に囲まれて、永遠に生きることであるそうな。


一方、理想ではない死後の世界は、いわゆる「地獄」で、永遠に苦しむそうな。

これは原始仏教や原始キリスト教になかった思想だそうなんですけど、いつの間にか創作されたそうです。


そして宗教者は、なぜか自分の肉体を虐めて、限りなく死の世界に近づこうとする。

断食をしてみたり、自らの肉体を鞭打ってみたり、苦行を修行と称して繰り返してみたり。


たぶんなんですけど、自らを虐めたり死の世界に近づくことは、人類にとってすごい快楽であるのかもしれません。

死に近づくというのは、最高のエクスタシーであり至福の瞬間なんでありましょう。


やれやれ、人間とはやっかいな生き物だなあ……(苦笑)



巨椋修(おぐらおさむ)拝