♪ある日 森のなかクマさんに 出会った
花咲く 森の道クマさんに 出会った
クマさんの いうことにゃお嬢さん おにげなさい
スタコラサッササノサ〜 スタコラ サッササノサ〜
ところが クマさんがあとから ついてくる
トコトコ トコトコとトコトコ トコトコと
お嬢さん お待ちなさいちょっと 落とし物
白い 貝がらのちいさな イヤリング
あら クマさん ありがとうお礼に 歌いましょう♪
ラララ ララララララララ ラララララ
まず最初にいうべきことは、この童謡はおかしい!
もしあなたが森林で熊にであったとしよう。
そのときの心理としては、
恐怖!
パニック!
ましてや禽獣である熊が、
「お嬢さん、お逃げなさい」
などと人間の言語を話すとしたら!?
お嬢さんは、恐怖のあまり発狂したと考えるのが、普通だろう!
ここで、もうひとつの解釈が成り立つ。
クマさんは動物の熊ではなく、山に住む熊五郎とか、熊八とかいう人間であるかも知れない。
そうすると、なぜこのクマさんは
「お嬢さん、お逃げなさい」
などと言ったのか?
常識的に考えると、クマさんは山賊か何かで、森を歩くお嬢さんをいたぶるために、
「うひゃひゃ〜、お嬢さん、逃げろよ〜、うけけけけっ」
と言ったのではないだろうか?
それとも、クマさんは精神を病んでおり、自分の意思では制止することができないため、逃げるように示唆したとも考えられる。
んが!
ここでさらに、もう一つの疑問が起こるのだ。
お嬢さんの逃げ足である。
歌にはこうある。
スタコラサッササノサ〜 スタコラ サッササノサ〜
軽やかだよ。
命からがら逃げるにしては、軽やかすぎる逃げ足の音だよ。スコララサッサって。
その後にクマさんは、
「イヤリングを落としましたよ」
と、言ってくれるのだけど、落とし物を拾ったなら、なぜ
「お嬢さん、お逃げなさい」
などと言ったのであろう?
言語と行動がまるで分裂している。
さらに、このお嬢さんは、いきなり歌い出すのだ!!
どう考えても、このお嬢さんおかしいよ!
狂ってるとしかいいようがないよ!
このような狂気に満ちた歌を、いたいけな子供たちに歌わせる大人たちも、どうかしてる!
狂っている!
この世は狂っているのだ!
けけけけけ!