これはオレが直接聞いたお話しではない。
オレが知り合いから聞いた話しなのだが、面白かったのでここに紹介しようと思う。
オレの友人の、そのまた友人に周りの人々から
「この男を霊長類ヒト科に数えてもいいのだろーか?」
てなぐらいのアホアホマンがいるそうな。
友人にいわせれば、最近まで仲間内でも
「コイツは、もの凄くかしこいサルに違いない。でも世界で2番目にかしこいサルだな」
と、いわれていたそうな。
2番目というのは、
「さすがのコイツも、京大霊長類研究所のチンパンジーであるアイちゃんほどの頭脳は、持っていないであろう」
と、もっぱらのウワサであったという。
しかし……、である。
その男は、アイちゃんと違い一応、日本語を本人の口から喋ることができるのである。
普段、服を着ているのである。
檻に入っていないのである。
そこで友人達がテストをすることになったのである。
テストは、口頭質問で行われた。
質問内容はこうである。
質問者「あのね、天井からキミの大好きなバナナがヒモで吊るされているのな」
男「ウキッ」
質問者「ところが、残念なことにバナナは、手の届かない高いところにあります」
男「ウキキッ」
質問者「でも近くに、人が乗れる箱と長い棒があります」
男「ウキッ!」
質問者「さて、キミならどうやって大好きなバナナを取りますか?」
※正解は、もちろん箱の上に乗り長い棒を手に持って、バナナを叩き落す。である、念のため。
男「……」(しばらく真剣に考えている)
質問者「……」(どきどきしながら、答えを待っている)
男「ウキッ、わかったぞ! これは引っ掛け問題だなッ!!」
質問者「え……?」
男「ウキキッ!! だまされないぞ! みんなはオレが長い棒を投げてバナナを落とすんだろうと思っているんだろうが、そうはいかないぞッ!!」
質問者「ええッ??」
男「オレなら、箱を投げてバナナを落とす!!」
質問者「……(汗)」
その質問以降、その人は、霊長類ヒト科の一員として認められたらしい……
もっとも……
人類でもっともオロカなヒトとして……