巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

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衆道と若殿さまの性教育


遠く、江戸時代初期の話でございます。


荒木又右衛門という剣豪がおりまして、この人は『鍵屋の辻の決闘」で有名になった人です。


この決闘の原因が、岡山というところにあった藩主、池田忠雄(ただかつ)というお殿様の恋人とへの復讐であったのです。


ちょいと面白いのが、その恋人というのが、17歳の美少年であったことで、その美少年に横恋慕したのが、やはり19歳男子であったそうな。


で、19歳男子は、17歳少年を殺してしまうのですが、その後、池田侯は急病で倒れ、遺言で17歳少年の仇を討てと残しまして、たまたまその少年の親戚であった荒木又右衛門が、その仇討ちの助太刀をするのでございます。


さて、ここまでが前ふり。


この池田藩にはですね、若殿さまというか、幼君の性教育について書かれた秘伝書がありまして、どうも代々その教育がなされておったそうでございます。


しかしてその内容が、非常もおもしろいのですよ。


ちょっと書き出してみましょう。



「時にありて、宝茎を深く口に含みて、宝眼をのどの奥に入れ、宝茎を強く吸う。

(いわゆるフェラチオのことですね)


続いて宝眼を舌にて撫で、強大とならば、舌にて宝眼を押さえ、宝眼を締めゆるめして、片手にて宝眼を伸ばし、揉む。

(いわゆるタマ舐め、キンタママッサージですね)


騒水出でなば、直ちに止め、強く宝茎を握り、方指にして下腹より宝茎根元に、上下に揉む也

(いわゆるじらしテコキですね)」



で、これは若殿さまの性教育というか、性訓練として、やっていたのです。


大体10歳くらいから、若殿さまはこの訓練を受けていたそうです。


13歳になると、御殿女中というのが、若殿さまに馬乗りになり挿入されちゃいます。


若殿さまは一切動くことは許されず、御殿女中のみが上になって動くのです。


また、御殿女中の愛液は滋養になるというので、若殿さまは舐めて飲まなければなりません。


ただし!


若殿さまは一切、射精は禁止!


若殿さまの精液は、奥方さまのものであるからです。

ちなみに、将軍家や大名家は、似たような性教育をしていたそうな……


このようなことは一般男子だとあこがれかも知れませんが、10歳から強制的にやらされていて、しかも射精もできないとなると、女などはいやになるに違いありません。


池田侯が少年に走るのもわかるような気がします。





※参考文献;

『江戸の性愛術』渡辺信一郎著 新潮選書

『江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた』古川愛哲著 講談社+α新書