巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

作家・漫画家 巨椋修(おぐらおさむ)のブログ。連絡先は osaogu@yahoo.co.jp

ぼくが怪獣保護管理局にいた頃


ぼくは以前『絶滅危惧種 怪獣保護管理局』のエージェントをやっていたことがあります。


ご存知のように地球には、絶滅を危惧されている希少怪獣というのがいて、これを保護するのが、ぼくの仕事でした。


怪獣のほとんどは、人里離れたところに棲息しているのですが、近年の乱開発のため、食料が減り、ときどき人間の領域に出てきてしまうことがあります。


そういう場合は、かわいそうですが『科学捜査隊』や『ウルトラ警備隊』に依頼して駆除しなくてはなりません。


ぼくたちはそうならないように怪獣たちを保護したり、密猟者から守るといったことをしていました。


一番困ったのは、ある宇宙人が『怪獣退治』などと称して、絶滅危惧種の怪獣を殺すことです。


彼らは、怪獣の肉を食べるとか牙を印鑑にするとか言う理由ではなく、ただ殺戮を楽しみに怪獣を殺します。


それも、あっさり殺すのではなく、最初は素手で相手をいたぶり、最後に○○光線のような凶器を使用して殺すのです。


ときどき「あの宇宙人は怪獣から地球を守っているのだ」と、勘違いをしている人もいるようですが、決してそんなことはありません。

怪獣が人間の領域に入ってきたときなど、まず人が住んでいる場所であろうが、遠慮なく怪獣とプロレスごっこをやって楽しみます。


そのため、宇宙人に踏み潰される人々や、ビルや家屋の被害は大変な数に及びます。


人里離れた場所でも、不必要な大暴れをして自然破壊の被害は甚大なものです。


また、地球にやってくる彼らは、ヤクザのように○○兄弟とか称して、一匹の怪獣を、数人がかりで嬲り殺しにしたりします。


さらに困ったことに、彼らは地球上では、通常の姿で長く生きられないらしく、人間に寄生します。


寄生された人間を判別することは、いまの地球上の科学や医学では難しいというのが、実態でもあります。


また寄生されていることがわかったとしても、人間からその宇宙人を駆除する方法は、いまだ発見できていないのです。


また彼らは、より効率的に希少な絶滅危惧種な怪獣を見つけるため、『怪獣保護管理局』のエージェントや、『ウルトラ警備隊』等の隊員に、寄生することが多いのです。


もし、あなたの周りに、ちょっと地球人離れした人がいたとしたら、怪獣保護管理局までご連絡をください。


その人は悪い宇宙人に寄生されているのかも知れませんよ。