農業に関心があるおぐらです。
こんな記事を読みました。
民主党時代こんな人が農水大臣をやってのか(笑)。いやちょっとひどいぞ。
ちなみにこの記事は18年1月に掲載されたもの。
農業や種苗会社についてくわしくない人のために書いておくと、『モンサント』というのは当時、世界NO1の種苗会社のことね。
記事の内容はその世界最大のモンサント社が、日本の農業を支配しようとしているというもの。
「野菜のタネはそれら多国籍企業に支配されています。30年前まで野菜の種子は全て国産でしたが、今では90%以上が外国産です。」
ってどんな陰謀論よ(笑)。
ちなみにこの記事は18年1月に掲載されたものだけど、このモンサント社はその半年後の18年6月に他企業に買収されてしまっていて、いまは消滅しております(泣)。
ま、日本の野菜の種子は90%外国産です。日本の種苗企業が海外で生産した種だけどね。日本の種苗や種子の企業は強くて世界シェアのトップ10に「サカタ」と「キタイ種苗」という日本企業が2社も食い込んでいるくらいです。
例えば「サカイ」は世界中に農場や研究所を持っていて、そこで作ったタネを日本に輸入しているってわけ。
その強い日本の種子企業が海外に打って出れないようにしていたのが、戦後食糧難時代に種子法。
もともと種子法っていうのは、終戦直後の食糧難の時代に米、麦、大豆の安定供給のため、国民の食糧確保のために試験して通ったコメ等を奨励品種として農家に作ってもらってたわけ。
ところがいまや時代が変わって、コメ不足はなくなり、むしろコメ余り、日本人はどんどんコメを食べなくなってる。70年前のこの法律は無用となった。
ちなみに種子法は「米、麦、大豆」の三つだけで野菜や果物は入ってない。
そもそも日本の農業生産額が世界8位、先進国では2位ってことをこの元農水大臣は知らないのかな。(いや・・・ たぶん本当に知らないかも)
それとこの記事の冒頭に
「種子法がなくなれば、やがて日本のおコメの値段は10倍にもはね上がり、味が不味くなり、種類が減り、やがて市場から姿を消していくことになるでしょう」
どうすればそういう理屈になるのかまったくわからん。日本の農家をなめてんのかね?
もう苦笑するしかないね(苦笑)